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家族の幸せのために、成功してお金持ちになることが夢です|#033 NGUYEN VAN DUONG(グエン ヴァン ズオン) さん

聖学院大学 政治経済学科 政治経済学科 卒業

日本で活躍している留学生卒業生のご紹介

聖学院大学では現在、中国、ベトナム、ネパール、台湾、タイ、インド、インドネシアなど約300名の留学生が学んでいます。
そして、卒業後に日本での就職を希望する留学生も少なくありません。

カナオカグループ(株式会社カナオカ、株式会社カナオカグラビア、株式会社カナオカホールディングス)は大手食品会社などの食品パッケージ印刷、加工を主な業務内容とする70年以上の歴史ある会社です。

「ダイバーシティ&インクルージョン」を会社方針として掲げており、女性社員や外国人社員など多様な職員の活躍推進を宣言し、2018年度からは外国人技能実習生の受け入れも行なっています。

グループ会社の大規模な埼玉工場が地理的に近いこともあって、現在は、聖学院大学の外国人の卒業生がたくさんカナオカさんにお世話になっています。

今回は、2021年に聖学院大学を卒業し、(株)カナオカグラビア 第二工場に勤務しているグエン ヴァン ズオンさんを取材させていただきました。

【埼玉第二工場】
近くにある埼玉第二工場KGK事業部と合計で
約900名の社員が働いているとのこと

休日には会社の仲間と食事やカラオケに行きます

ーー ズオンさんは現在どのようなお仕事をされていて、どのようなときにお仕事のやりがいを感じますか?

私は現在、ここ埼玉第二工場のラミネート課で勤務しています。
私の仕事は、具体的には袋の製造です。
まず、印刷課が印刷をして、次の工程としてラミネートを貼り合わせるのですがその作業を担当しています。
例えばポテトチップなどのお菓子は袋を開けると中が銀色をしていますが、あれは透明のフィルムに銀色のフィルムを貼り合わせているんです。
印刷するだけではなくて、そこに機能を付加していきます。
貼り合わせるフィルムの種類が多く、組み合わせが複雑なので、間違えないように気をつけることが難しいところです。

機械の操作は、最初は難しかったですが、毎日やっているので今は覚えました。
ラミネートの機械は3台あります。
2人で1つの機械を担当しているのですが、そのうちの1人が機長となります。
私はドライラミ機※の機長を任されています。

※加工の方法の違いでドライラミ機と呼ばれる専用の機械があります。

仕事のやりがいを感じるのは、自分が製造した袋がお客様の手元に届いて、お客さんたちがそれを安全に、信用して使ってくれているのを見たときです。
有名な食品メーカーの商品を多く取り扱っているので、私たちが作ったパッケージの商品は、私が利用するコンビニにもたくさん置かれています。
お店に並んでいるのをはじめて見たときはとてもうれしかったです。

実は最近、私は結婚したのですが、コンビニで私が作っている商品を見つけると「これ私がつくったんです」と妻に自慢をします。

それから、会社の仲間たちと一緒に働くことはとても楽しいです。
休みの日にみんなで集まって、食事やカラオケに行くこともあります。


聖学院大学の思い出

ーー ズオンさんは、何を学ぶために聖学院大学に入学されましたか?

ベトナムの私の家は農家で、生活はとても貧しくて、私は子どもの頃から農業を手伝いながら育ちました。
ですから、私の夢は、成功してお金持ちになることです。
そして生活を良くして、家族を幸せにしたいです。

私は、ホーチミンにある工業系の短期大学を卒業しているのですが、ベトナムと比較して日本の経済はすごく発展していると思い、日本で学んで日本で働きたいと思うようになりました。

聖学院大学は、日本にきてから日本語学校の先生や先輩から勧められました。

進学の決め手は、一つは日本語教育が充実していることです。
日本語は難しくて、日本語学校の2年間の学びだけでは足りないと思います。
聖学院大学は入学してからも大学で日本語を学ぶことができます。

もう一つは、外国人に対する就職サポートが親切で、とてもしっかりしているところです。
せっかく日本の大学で学んでも、就職ができないと失敗だと私は思います。
就職ができるということはとても大事なことです。

ーー 聖学院大学での思い出をお聞かせください。

授業で印象に残っているのは永井キクヨ先生の「ビジネス実務」です。
社会人になって必要なことを学ぶことができたと思っています。

ゼミは八木規子先生のゼミに所属していました。
ベトナム人、中国人など全員が外国人留学生のゼミでした。
上尾市は外国人が多い地域で、外国人を支援するような仕組みや制度、イベントなども実はたくさんあるのですが、言葉の問題で、それが外国人にきちんと知られていないという状況がありました。
そうした現状を調査して解決策を提案する活動を行いました。

八木先生とゼミの仲間たち
八木ゼミで学ぶズオンさん

授業とアルバイトで忙しかったのですが、バレーボールのサークルにも所属していました。
バレーボールはベトナムでも人気があるスポーツで、中学時代からずっとやっていました。
サークルには留学生は私1人だけで、私以外は日本人だったのですが、楽しく活動できました。

そして何より感謝しているのは、キャリアサポートセンターの就職サポートです。
こうして、カナオカに入社して働けていることをありがたく思っています。
とくに寺嶋先生には本当に助けてもらいました。

この3月で聖学院大学を退職されるキャリアサポートセンターの
寺嶋健一さんよりズオンさんへのメッセージをいただきました

ズオンさん、日本に来てくれ、ありがとう。
そして、聖学院大学を選んでいただきありがとう。
聖学院大学を巣立ち、今社会で活躍するみなさまを見て、私は誇りに思います。
みなさんが作ったパッケージに自信を持ち、誇りに思うように。
ますますの活躍を心よりお祈りいたします。
長く、いつまでも日本を愛し、日本で生活してください。
あなたも、あなたの家族も。


これからも後輩たちのために就職サポートに力を入れてほしい

ーー これからのズオンさんの夢を聞かせてください

先ほども言いましたが、私の夢は、成功してお金持ちになることです。
貧しい生活には戻りたくないです。
妻や、これから子どもができれば、子どもや、ベトナムの両親や兄弟、家族みんなのために頑張りたいと思っています。

近い将来の目標はリーダーという役職者になる事です。
これからもカナオカで頑張って働いて、役職を上げていきたいと思います。
ベトナムに工場ができるならば、ベトナム工場長をめざします。

ーー 聖学院大学の卒業生として大学に期待していることを教えてください

私は、聖学院大学で学んで良かったと思っています。
私の選択は正しかったです。

聖学院大学で学んでいる外国人留学生の多くは、卒業後に日本で働くことを望んでいます。
大学には、これからも、私たちのときと同様に、就職サポートに力を入れてもらいたいと思います。
そして、私たち卒業生に何かできることがあれば、お手伝いしたいと思っています。

ーーズオンさんありがとうございました
たまには聖学院大学に遊びに来てくださいね。

(取材:2023年3月)

●NGUYEN VAN DUONG(グエン ヴァン ズオン)さん プロフィール
株式会社カナオカグラビア 埼玉第二工場 ラミネート課 勤務
ベトナム出身
ベトナムで工業系の短期大学を卒業後、来日して日本語学校に入学
聖学院大学 政治経済学部 政治経済学科 2021年卒業 

「誰一人取り残さない」世界の実現を目指して
聖学院は教育で社会に貢献しています

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