ビジネスを通じて次世代が納得できる社会をつくる|#041 平尾 健二さん
聖学院高等学校 卒業
今年3月に代官山で行われた Social Business hub というイベントに聖学院中高の生徒とタイ研修旅行の担当である伊藤豊先生が参加しました。
このイベントの主催者の一人、平尾健二さんが聖学院高校の卒業生とうかがい、さっそく取材をさせていただきました。
Social Business hub#07 開催の経緯
ーー3月のイベントはどのような経緯で行われることになったのですか?
昨年の秋にタイに行ってきたことをきっかけに、今回のイベントを計画しました。
聖学院中高には、僕の方からアプローチさせていただきました。
せっかくなので共同でイベントを開催できたら良いなと思いまして。
実は僕は聖学院高校の1年生のときにタイの研修旅行に参加しているんです。
当時はタイといえば戸邉 治朗先生で、伊藤 豊先生は僕が高校生のときにちょうど新任で入られたのですが、まだタイ研修旅行の担当ではなく、僕とは接点がありませんでした。
高校1年生のときの僕の担任の先生は生田 直子先生だったのですが、生田先生きっかけで、昨年から聖学院中高でマーケティングの授業などをやらせていただいています。
それで今回、聖学院中高に声を掛けまして、3月のイベントが実現しました。
正直な感想をいえば、聖学院の高校生たちがこれほど真剣に社会のことを考えていることにびっくりしました。
日本や社会に対して疑問を抱き、おかしいことはおかしいと言い、おかしいなら自分たちで変えてやろうと行動につなげる子たちがたくさんいることに衝撃を受けました。
タイ研修旅行があるなんて、なんて良い学校だろうと思った
ーー聖学院在学中のお話をお聞かせください。聖学院高校を進学先として選んだ理由は何だったでしょうか?
聖学院を選んだことの明確な理由は自分でもよくわかりません。
今思い出してみると、「聖学院は品が良さそう」という印象を持っていましたね。
僕はクリスチャンではないのですが、YMCAキャンプなどに参加したことがあり、キリスト教のコミュニティに居心地の良さを感じていました。
それと聖学院のイメージとが重なったのだと思います。
そういえば、僕の一つ上の小中学校の先輩がいて、とても穏やかな人で、僕は仲良くしていたのですが、その先輩が聖学院に先に進学していて、良い学校だよという話をしてくれた影響は大きかったと思います。
聖学院に進学することを決めて、入学する直前か入学式の後かは忘れましたが、タイとアメリカと中国の海外研修のプログラムがあると聞いて、僕は「ものすごく良い学校に入ったな」と思いました。
当時はインターネットも普及していなかった時代で、海外の情報なんてあまり入ってこないし、高校生で海外に行けるなんて、とても特別なことだと思っていました。
僕は幼少の頃から海外の国に興味を持っていました。
本が好きで、冒険モノの小説や海外旅行記などよく読みました。
インドとかアラスカとか、テレビであまり紹介しないような国に特に関心がありました。
自分の知らない世界、知らないところに対しての好奇心がきっと強いんでしょうね。
そういう意味からも、在学中のことで一番印象に残っているのは高校1年生で参加したタイ研修旅行です。
僕らのときは、おそらく現在の旅程よりも長いスケジュールで、クリスマスとお正月をタイとラオスで迎えました。
このときのタイでの体験は、僕が、海外の文化、暮らし、社会課題に対し、それまで以上に興味を持ち、将来のビジョンにつなげるまでになる、大きなきっかけになったと思っています。
惑星の軌道くらいの規模でマーケティング
ーー経営されているオービタル コラボレーションズ合同会社の名前の意味と、肩書きのビジネスコラボレーターの意味をお聞かせください。
オービタル(orbital)は惑星とかの「軌道」という意味です。
もともと海外のマーケティングをしたいと思って会社を立ち上げたので、世界規模という意味で「グローバル」とつけても良かったのですが、どうせならもっと、地球の周りを回るような、「オービタル」というくらいの規模感が良いかなと思いました。
また、回り続けることで活動を持続するということも表現しています。
そして、ビジネスは一人ではできないので、様々な分野のプロフェッショナルな方たちと組んで一緒に事業を大きくしていくという意味のコラボレーションズをつけてオービタル コラボレーションズとしました。
ビジネスコラボレーターという言葉は僕の造語です。
コラボレーションを生む起点でありたいと思い、この肩書きを付けました。
仕事の内容は、いわゆる企業のマーケティングの支援をする仕事です。
WEBやデジタルのマーケティング支援なので、WEBサイトの企画制作や広告制作、データ分析などを行っています。
マーケティングだけではなくブランディングのお手伝いをすることもあります。
マーケティングとはすなわち「売れる仕組み」を作ることです。
ブランディングは「ブランドがどう認知されれば好きになって購入してもらえるか
」を考え、その道筋を決めることです。
取引先の企業が自社でブランディングができている場合は、手法としてのマーケティングからお手伝いする場合もありますし、企業と一緒にブランディングから関わることもあります。
今まで手がけてきた仕事の中では、ある化粧品の会社がイベントに出展するにあたり、展示内容はもちろんPR全般を一緒に作り上げたことがとても印象に残っています。
次世代が納得できる社会をつくる
ーーこれからの目標と、ビジョンについてお聞かせください。
現在、沖縄の就労問題解決をめざす「カチミーン プロジェクト」というプロジェクトを手掛けています。
シングルマザーの方など、今まで就労機会に恵まれなかった人たちにオービタル コラボレーションズの仕事を一緒にしてもらい、スキルアップをはかり、その方たちのその後の収入を高めることを目的としたプロジェクトです。
「ビジネスを通じて次世代が納得できる社会をつくる」というのが僕の会社の経営理念です。
沖縄のシングルマザーの方にもお子さんがいるわけですが、そうした子どもたちに向けても経済の流れができて、学習や体験の機会を与えられるようにしたいと思っています。
経済的な流れをつくるというのは、うちの会社の得意とすることです。
一過性の支援ではなく、ビジネスとして成立させ取り組みを持続することを前提としています。
今はこのプロジェクトに尽力して、賛同してくる人たちをもっと増やしたいと思っています。
人生を通してのビジョンというならば、次世代の子どもたちや若い人たちのために僕は残りの時間を使いたいと考えています。
子どもたちや若い人たちのためにという言い方は少しおこがましい気がしますが、次世代の方の何かしら役に立てたらと思っています。
(取材:2023年5月)
ーー 平尾さん、ありがとうございました。これからも次世代を担う後輩たちの応援をどうぞよろしくお願いします。
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最後までお読みいただきありがとうございました。
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