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先生が楽しそうじゃなかったら生徒は社会に希望を持てない|#011 内田 真哉さん

聖学院広報センター

聖学院高等学校 卒業

現在はみずき野幼稚園 副園長

2012年から2020年まで聖学院中高技術科教員として勤務していた内田さん。
現在は茨城県守谷市のみずき野幼稚園の副園長をされています。

今回は内田さんに会いに、みずき野幼稚園を訪問しました。


先生が楽しそうじゃなかったら生徒は社会に対して希望を持てない


ーー 聖学院中高といえば、レゴキング選手権やみつばちプロジェクトなど話題性のある取り組みが特色ですが、その言い出しっぺというか、きっかけというか、その初期から内田さんが関わっていることが多かった気がします。
そして、私の見た限りでは、どれも楽しそうにやられていましたよね?

聖学院中高の前に特別支援学校で勤務していたことがあるのですが、生徒とコミュニケーションをとるために試した一つがレゴブロックでした。
聖学院中高の教員になって、たまたま職員室でとなりの席になったのが高橋一也先生(現、神田外語大学客員講師他)で、僕がレゴを趣味としている話や特別支援学校で活用していた話をしたところ、ちょうど高橋先生がアメリカでLEGO®SERIOUS PLAY®(以下LSP)ファシリテータ を取得してきたところで意気投合して聖学院中高でもレゴを使った教育をやろう!と盛り上がりました。
レゴキング選手権は、受験生の夏休みって勉強でたいへんだから息抜きになったらいいかもと思い、小学生を対象としてイベントを企画したのが始まりです。

(↓ LSPは以前は日本で取得できませんでしたが、現在は取得可能)

みつばちプロジェクトは、僕は小さい頃から植物や昆虫といった生物全般がとても好きだったこともあり、養蜂は生態の学習になり、地域との関わりや、ビジネスとしての学びにもなると考えて「養蜂やりたいなあ〜」とつぶやき続けていたら生物の教員の相澤睦先生が反応してくれました。

実は鳥人間コンテストに出たかったのですが、中高生では少し難しいし、練習場所や置き場所の問題や安全性のこともあってあきらめました。
代わりに何かないかと思っていたとき、芝中高の技術科の先生に誘われてエコランの大会を見に行ったことがきっかけとなりエコランプロジェクトをはじめました。

基本的には好きなことをやっていますから楽しいのですが、教員が楽しそうにしている姿を生徒に見せることは良いことだと思っています。
生徒にとって家族以外で一番身近な大人は教員だと思います。
彼らにとっての大人の見本となる存在です。
もしも先生が楽しそうでなかったら生徒は社会に対して希望を持てないのではないでしょうか。
きっと社会に出たくなくなると思うのです。

(↓内田先生が関わった、その他の取り組み)


自由になんでも挑戦させてもらえることが聖学院らしさ


ーー内田さんから見て、聖学院らしさとはどんなところだと思いますか?

「志」があれば、自由にいろいろなことに挑戦させてもらえることが聖学院の大きな特色だと思います。
僕のように、自由にチャレンジをする先生もいますが、生徒もそうです。
生徒がやりたいことのほとんどを先生が許可する。
こんな学校、他にはないと思います。
でもそれは、実は教員にとってなかなかたいへんなことだと、教員になってからわかりました。
責任と覚悟が必要なのです。
見るところは見て、そしてきちんと失敗させることも必要です。

ーー先生自身がチャレンジするから生徒たちもチャレンジするのかも知れないですね。

そうですね。
生徒だったときに、自由にやらせてもらった僕のような人が先生となって、今度は生徒の挑戦を応援する。
そうして挑戦する学校の文化ができあがっていったのかなと思います。
もともとの学校創立メンバーの想いが脈々と受け継がれているともいえます。

ーー 内田さんは生徒のときには何を自由にやっていたのでしょうか?

印象に残っているのは記念祭ですね。
やりたかった企画のほとんどをやらせてもらいました。

ーー 在校時の内田さんはどんな生徒でしたか?

まじめな生徒でしたよ(笑)。
割と平均的な生徒だったと思います。

記念祭実行委員の活動の他は山岳部と自転車部に所属していました。
一番印象に残っているのは山岳部です。
山岳部ではいろいろなことを学びました。
例えば天気などの自然はコントロールができませんから、人生思うようにいかないことがあるということを学びました。

将来は山に関わる仕事がしたいと思って、大学は林学科に進学しました。
大学院では糸魚川のことを学びました。


Social & Emotional Learning


ーー幼稚園の教育方針をお聞かせください。

みずき野幼稚園はもう20数年運営してきているのですが、現在は僕の母が園長で、母の持つ教育方針は『感性を磨く』です。
決して新しい考え方ではないですが、大切なことだと僕も思っています。


レゴワークショップで作品作り

SEL(Social & Emotional Learning)ってご存知ですか?

日本語に訳すと「社会性と情動の教育」となります。
簡単に言うと、自己認知、つまり自分に気づき理解をして、他者を理解し、そして「より大きなシステム」としての社会との関わり方を理解していくという教育です。

僕自身の教育の方針はこのSELに基づいていて、SELを推進する一般社団法人日本SEL推進協会を何人かの仲間と立ち上げました。

SELとは何かを理解するにはこの本(↓)がおすすめです。
日本SEL推進協会代表理事の下向 依梨(しもむかい えり)さんの記事も掲載されています。

ーー それでは最後に内田さん自身の今後のビジョン、実現したい夢をお聞かせいただけますか?

SELが示すところでもありますが、自分自身で考えて行動をし、自分自身のことを大切に、そして他者に対してもその人を思って行動できる人が世の中に増えること。
そして、場当たり的な対処ではなく、システム思考の考え方により意思決定ができる教育の場を広めていきたいということが僕のビジョンです。

ーー内田さん、どうやら自然の山よりも、教育という山への関心の方が強くなってしまったようでした。

(取材:2022年5月)

●内田 真哉(うちだ しんや)さん プロフィール
学校法人ポーロニア学園守谷 理事長 みずき野幼稚園 副園長
聖学院高等学校 1995年卒業
東京農業大学農学部林学科 1999年卒業
東京農業大学大学院農学部林学専攻 博士前期課程 2001年修了
専門分野は技術、生物
特技はどこでもすぐに寝る。山岳部で身につけたスキル。
趣味は自転車、自動車、LEGO、プラモデル、写真、映画鑑賞、音楽鑑賞等

「誰一人取り残さない」世界の実現を目指して   
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