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先生の魅力は、子どもと出会えること、子どものことを考えている先生と出会えること|#016 安井 寿樹さん

聖学院大学 児童学科 卒業

今回ご紹介する安井寿樹さんは、以前紹介した安井彩乃先生の弟さんで、今年から埼玉県内の公立小学校で教壇に立っているフレッシュな先生。
身体が大きくて立派なので、おそらく学校では子どもたちの人気者なのではないでしょうか。
さっそくお話をうかがってみましょう。

就任1年目の自分、毎日のすべてが学びです

ーー 現在の小学校での先生としてのご様子をお聞かせいただけますか?

大学を卒業して、昨年は臨時採用で小学校の教壇に立っていましたが、採用試験に合格して今年から本採用で小学校の先生になりました。
採用されて一年目ですが、5年生の担任を持っていて、社会科主任をしています。

朝は6時30分には学校に着くようにしています。
もっと早く来ている先生もいます。
一年目なので初任者研修があって本当に忙しいです。
研修だけに関わらず、毎日のすべてのことが学びです。
とにかく今は学んでいます。

ーー 先生になろうと思ったきっかけを教えてください。

自分は小学校のときに漢字が苦手で大嫌いだったんです。
ところが小学3年生のときの担任の先生が厳しくて、私の漢字嫌いを赦してはくれませんでした。
そして、毎日のように怒られました。
当時は本当に嫌でしたが、時が経って、あのときにしっかり怒られて、漢字を学べて良かったと思うようになったんです。
先生に漢字を勉強しろとうるさく言われてなければ、おそらく今、自分は教壇には立っていなかったでしょうね。

誰かが大人になったときに、「あの先生がこんなこと言っていたな」と思い出してくれるくらいに、少しでも支えとなる影響を与えられるのであれば、先生になるのも好いなと思い、そこから先生への道を本気でめざそうと思いました。

埼玉県には、セミナーを受講して修了すると、教員採用試験で「特別選考枠」となる「埼玉教員養成セミナー」という制度があります。
私はそれをあてにしていて、まあ多分大丈夫だろうと高を括っていたらセミナー自体の選考試験に落ちてしまいました。
しかし、その落ちた経験が逆に良い学びにつながったと今では思っています。


超少人数の贅沢なゼミ

ーー 大学時代で印象に残っていることをお聞かせください。

活動としてはGRACEに所属していました。
GRACEとは聖学院大学のキリスト教関連クラブの特別委員会連合の1つで、全学礼拝での奉仕、カンボジアの子どもたちの支援、高齢者・養護施設の子どもたち・知的障害者への奉仕活動などを行っている団体です。


それから、何と言っても印象に残っているのはゼミです。
私が所属していたのは教員養成系のゼミなのですが、超少人数というか、ゼミ生はなんと私一人だったんです。
それを知ったときは衝撃でした。
聖学院大学に限らず、昨今の教員を志望する学生が減少していることも理由としてあると思います。
教員不足は全国的に深刻な社会問題になっていますから。

でも、ゼミ生が私一人だったということは、結果的には私にとってメリットでした。
考えてみてください。
指導教員を独占できて、毎回、マンツーマンで指導いただけるのです。
わからないことはすぐに質問できますし、一人だからこそ様々な資料を用意してもらったりとか、本当に丁寧に指導をしていただきました。

ーー 実は安井さんには内緒で、小川隆夫先生からコメントをいただきました。
小川先生がゼミの指導教員だったわけではありませんが、教員採用試験や英語の学習のことでたいへん親身になって相談に乗ってくれた先生です。

安井寿樹さんが2年生の時、毎週、私の研究室で北欧からの留学生(欧米文化学科)と一緒に英語でおしゃべりをするランチ会をしていました。フィリピンの先生とオンラインで結んでドキドキしながら英会話のレッスンもしました。毎年、夏になると清里高原で行われる荒川区のワールドスクールに参加し、6年生の子どもたちとALTに囲まれ4泊5日を英語だけで生活しました。
入学した時、これからの小学校の先生には英語が必要だと話すと、いろんなことにチャレンジしてくれる頼もしい学生でした。食べるのが大好きな彼は小学校の先生になって、おいしい給食を毎日心待ちにしていると思います。大学時代にたくさん英語に触れた経験を生かして、ぜひ小学校英語でも活躍して欲しいと思っています。「子ども英語教育のパイオニア、聖学院大学」出身なのですから。

聖学院大学 児童学科 小川隆夫先生からのメッセージ
ワールドスクール参加時の安井さん


先生という仕事の魅力は、子どもと出会えること、
子どものことを考えている先生と出会えること

ーー 本当に現在の教員不足の問題は深刻だと思います。
教員という仕事の魅力をもっと伝えていかなくてはなりませんね。
先生の醍醐味というか、先生という仕事の魅力は何だと思いますか?

子どもと出会えることが醍醐味だと思います。
それにプラスして、いつも子どもたちのことを考えている先生に出会えることも醍醐味の一つかなと思っています。
どんな先生でも、子どもたちのことを考えて集まってきている人たちです。
そうした先生方と、未来の社会に向けて子どもたちを育てていくという、同じ方向を向いて、お互いに頑張りあえるということが他の職場にはない良いところだと思います。
志を同じくする仲間である先生方との出会いが、かけがえのない時間をつくっていると思います。

今、私は現状のことで精一杯で、ビジョンとか先のことまで考えられていませんが、子どもたちとずっと関わっていきたいと思っています。
子どもたちといつまでも、ともに学べたら好いなと思います。

ーー 安井さんにとって、聖学院とは何だと思いますか。

ありきたりの答えかも知れませんが、今の自分を作ってくれた場所だと思います。
考え方であるとか、学ばなくてはいけないことなどたくさんの気づきを与えてくれました。
本当に聖学院大学で学んで良かったと思っています。

実は、姉と私と、もう一人弟がいて、今年から聖学院大学でお世話になっているんです。
弟のこともどうぞよろしくお願いします。

ーー 兄(姉)弟3人で聖学院大学を選んでくれて、こちらこそ本当にありがとうございます。
「安井先生に出会って自分も先生になりたいと思いました」という教え子が現れるような良い先生になってくださいね。
心から応援しています。

(取材:2022年6月)

●安井 寿樹(やすい としき)さん プロフィール
現在は埼玉県内の公立小学校に勤務 就任1年目
埼玉県立久喜北陽高等学校卒業
聖学院大学 児童学科卒業

「誰一人取り残さない」世界の実現を目指して
聖学院は教育で社会に貢献しています。


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