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日本とベトナムとの架け橋になる仕事ができたらいいな|#034 NGUYEN THI THANH HIEN(グエン ティ タン ヒエン) さん

聖学院大学 政治経済学科 政治経済学科 卒業

今回は、前回のズオンさんに引き続き、株式会社カナオカグラビアで働いている聖学院大学の卒業生、グエン ティ タン ヒエンさんを取材しました。

聖学院大学では現在、中国、ベトナム、ネパール、台湾、タイ、インド、インドネシアなど約300名の留学生が学んでいます。

カナオカグループ(株式会社カナオカ、株式会社カナオカグラビア、株式会社カナオカホールディングス)は大手食品会社などの食品パッケージ印刷、加工を主な業務内容とする70年以上の歴史ある会社です。
「ダイバーシティ&インクルージョン」を会社方針として掲げており、女性社員や外国人社員など多様な職員の活躍推進を宣言し、2018年度からは外国人技能実習生の受け入れも行なっています。

仲間とのコミュニケーションが楽しい

ーー ヒエンさんは現在どのようなお仕事をされていて、どのようなときに仕事にやりがいを感じますか?

私はカナオカグラビア埼玉第二工場のKGK事業部 サンド課に所属しています。
サンドとは、サンドイッチのサンドです。
サンドイッチの袋を製造する工場で、できあがってきた袋を揃えて、異常がないかを目で確認して、梱包する作業を行っています。
それから機械の調整の仕事も少しやっています。

私はいろいろなサンドイッチのデザインを見ることが好きです。
だから、仕事を楽しく感じます。
それから、仲間や上司の方との仕事を通したコミュニケーションは、とても楽しく感じています。
そしてそれは、日本語の勉強にもなります。
また、会社に入ってすぐは、自分は何もできなかったのですが、みんながいろいろと教えてくれて、だんだんできるようになりました。
そうしたこともとてもうれしいことです。

最初は少しだけ言葉の問題がありましたが、今は本当に楽しいことばかりだと思っています。

ーー お休みの日は何をされていますか?

私は昨年、結婚をしまして、夫婦でよく散歩をします。
そして、時々は旅行もします。
先日は日光に行きました。
とても楽しかったです。

大学生のときは授業とアルバイトがあるため、あまり時間がなくて、旅行もできなかったのですが、社会人になって土日の休みを利用して行けるようになり、うれしいです。

実は、夫も聖学院大学卒業の同級生なんです。
知り合ったのはベトナムで、一緒に日本に来ました。

「さいたまki-taまつり」で出店
「留学生日本語弁論大会」で入賞

ーー 聖学院大学に進学しようと思った理由を教えてもらえますか?

聖学院大学で学ぼうと思ったきっかけは、日本語学校の先生に勧められたからです。
私が通っていた日本語学校に、とても尊敬する中国人の先生がいたのですが、その先生がやはり聖学院大学の卒業生で、「聖学院、すごい良いよ」と勧めてくれました。
そして、オープンキャンパスに参加をして自分の目で確認すると、雰囲気も良く、先生方も優しくて本当に良い大学だと思いました。

進学の決め手は「留学生センター」の存在でした。
留学生センターが設置されていて、サポート体制が整っているということにたいへん魅力を感じました。

それから、日本語学校で日本語を学ぶのはたった2年間なので、難しい日本語を覚えきれませんが、聖学院大学は日本語の授業も充実しているんですよ!!!

ーー 聖学院大学での思い出を聞かせてください

強く印象に残っているのは、留学生センターのことです。
例えば、日本語能力試験の試験対策のサポートでは、試験が近くなると、日本人の先生やベトナム人の先生が、毎日お昼休みに留学生たちとお昼を一緒に食べながら、日本語能力試験の対策をしてくれました。

ヒエンさんは現在も日本語能力試験1級をめざしていますが、カナオカグラビアさんにも外国人をサポートする日本語能力試験対策のプログラムがあり、たくさんの外国人社員が参加しています。

大学での活動としては、私は日本人の学生と混じってオープンキャンパスのスタッフをしていました。
オープンキャンパススタッフの体験は本当に楽しかったです。

それから、留学生日本語弁論大会に2回参加しました。
1回目に参加して、自分のスピーチのできに満足できなかったので、翌年にもう一度参加したのです。
そして、2回目は健闘賞をいただきました。

第17回留学生日本語弁論大会で健闘賞を受賞しました
ヒエンさんは前列の一番左
弁論大会でスピーチをするヒエンさん
テーマは「失敗は成功の元」

ヴェリタス祭(大学祭)や、さいたまKI-TAまつり(さいたま北商工協同組合他主催)にも留学生みんなで参加しました。

ベトナム料理やネパールのカレーなど、留学生の母国にちなんだ料理を提供するお店を出して、たいへん好評でした。

写真は2018年のさいたまki-taまつり
聖学院大学の留学生(チーム留学生センター)はお揃いのTシャツを着て、
ベトナムやネパールなどの料理を販売するお店を営業しました

聖学院大学 職員の西八條平和さんと
先月で退職された寺嶋健一さんより
ヒエンさんへのメッセージをいただきました

在学中は、留学生日本語弁論大会への積極的な参加、そして「チーム留学生センター」の一員としてKI-TAまつり、ヴェリタス祭、国際交流会、新入留学生歓迎会の実行委員として様々なイベントで活躍していただきました。
ヒエンさんが生春巻きを一生懸命作っている姿を思い出します。
社会人になられて活躍されているお姿を、留学生センターは誇りに思います。
ますますのご活躍を心より祈念いたします。
たまには百人一首してくださいね。

西八條平和さんからのメッセージ

ヒエンさん、日本に来てくれ、ありがとう。
そして、聖学院大学を選んでいただきありがとう。
聖学院大学を巣立ち、今社会で活躍するみなさまを見て、私は誇りに思います。
みなさんが作ったパッケージに自信を持ち、誇りに思うように。
ますますの活躍を心よりお祈りいたします。
長く、いつまでも日本を愛し、日本で生活してください。
あなたも、あなたの家族も。

寺嶋健一さんからのメッセージ

日本とベトナムとの架け橋になる仕事ができたらいいな

ーー ヒエンさんの夢を聞かせてください

今日の取材からは信じられないかも知れませんが、私は子どもの頃は人と話すことが苦手でとても静かな子どもでした。
日本に来て、大学に来て、さまざまな交流があって、今の積極的な私になりました。
今は人と話すことは大好きです。

なぜ、自分が変わったのか自分ではわかりませんが、日本にいたら、自ら積極的に動かないと何も先に進みません。
学生時代の飲食店のアルバイトでもたいへんなことは多かったのですが、何事にも諦めずにチャレンジをしてきていろいろなことができるようになりました。
そうしたことの積み重ねで、自信がついたのかも知れません。

私のこれからの目標の一つは、日本人とより上手にコミュニケーションができるようになることです。
私は、人生で一番大事なことは幸せになることだと思っています。
私は、幸せになりたいです。
今のカナオカのお仕事を、毎日、元気に頑張って、会社の仲間たち、みんなと仲良くしていきます。
それから、結婚して家族ができましたので、家族と幸せになることが私の一番の夢です。

そしてもう一つ、日本とベトナムとの架け橋になる仕事ができたらいいなと思っています。

ヒエンさんは昨年、仕事で、3週間ほど、ベトナムの他社の工場に指導をしにも行ったそうです。

私も、私の夫も聖学院大学にたいへん感謝しています。
聖学院大学で学んだことで、人生は大きく変わりました。
そして、日本で就職ができて、こうしてカナオカの一員として会社に貢献ができていることを本当にうれしく思っています。

ーー ヒエンさん素敵なお話、ありがとうございました
これからも、夫婦仲良く、聖学院の応援をよろしくお願いします

(取材:2023年3月)

●NGUYEN THI THANH HIEN(グエン ティ タン ヒエン)さん プロフィール株式会社カナオカグラビア 埼玉第二工場 KGK事業部 サンド課 勤務
ベトナム出身
ベトナム現地の大学を中退して来日、日本語学校を経て、
聖学院大学 政治経済学部 政治経済学科に入学、 2021年卒業 
趣味は料理と日本の文化を理解できるテレビ番組を見ること

「誰一人取り残さない」世界の実現を目指して
聖学院は教育で社会に貢献しています

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最後までお読みいただきありがとうございました。
ヒエンさんの応援、どうぞよろしくお願いします。
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