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聖学院がエコプロに出展するわけ/エコプロ出展報告/2021-2022

エコプロ出展までの経緯

聖学院ビジョンとグローバル・コンパクト

キリスト教主義、ミッション・スクールである聖学院は「神を仰ぎ 人に仕う」が建学の精神。
オンリーワン・フォー・アザーズやサーバント・リーダーシップという言葉を掲げて、「社会に貢献する人を育てる」ことを教育目標としている学校のあり方は、2015年に国連が提唱したSDGsに共鳴するものでありました。
聖学院は2018年に聖学院ビジョンを策定しますが、そのキーメッセージを以下としました。↓

将来の日本および国際社会に貢献する人間を育成
「誰一人取り残さない」世界の実現を目指して

SEIG VISION 2018-2023 キーメッセージ

聖学院はビジョンの策定と同時期に、学校法人聖学院名義で国連グローバル・コンパクト(UNGC)に署名をし、SDGs推進に尽力することを宣言。
グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン(GCNJ)に加入します。

エコプロオンラインへの参加
聖学院SDGsコンテスト(写真コンテスト)の開催

GCNJと公益財団法人地球環境戦略研究機関(IGES)が発行するSDGs調査レポートの2018年度版に聖学院の清水正之理事長の取材記事を掲載いただきました。

その取材にいらっしゃられたGCNJの担当者から、「GCNJがエコプロに出展するのでぜひ来てください」と来場を勧められ、見学に行きました。

大学をはじめ、たくさんの教育機関が参加をしていることに正直、驚き、その価値を感じました。

エコプロ出展の意義を実感した私たちは、一年越しで出展を検討し、「いざ今年こそは、聖学院も出展しよう!」と意気込んで申し込みをしたのですが、その年、新型コロナウイルスの感染拡大のため、残念ながらエコプロのリアル開催は主催側で中止となってしまいました。
しかし、急遽オンラインでのコンテンツ参加企画が代案として持ち上がり、2020年聖学院はオンラインにて参加をしました。

SDGs推進に向けての、広報セクション主導の具体的なアクションとして、同じく2020年には聖学院SDGsコンテストという名称で写真コンテストを開催しました。
「ワタシが見つけたエコロジー」というテーマで作品を募集したところ、写真と動画を合わせて62作品の応募がありました。

エコプロオンラインは、聖学院SDGsコンテストの受賞作品の発表が、メインのコンテンツの一つとなりました。

2021年、リアルエコプロ初出展

2021年はコロナ禍中、厳重な管理の上でエコプロのリアル開催が復活しました。

私たちは聖学院小学校、聖学院中学校・高等学校、女子聖学院中学校・高等学校、聖学院大学、4校連名のブースとしてエコプロに初出展。

第2回となった聖学院SDGsコンテスト フォト&ムービー(102作品の応募)の受賞作品の発表と聖学院各校のSDGs推進の取り組みをパネル化して紹介をしました。

3日間の開催期間中に聖学院大学のSDGs推進学生団体であるPetite Arche(プチ・アルシュ)の学生が数名参加してくれました。

エコプロ2021の聖学院ブース

そして2022年
聖学院小中高のブース
聖学院大学Petite Archeブースを出展

2021年にエコプロの会場を訪れて、参加する何らかの意味を感じ取ってくれた学生たち。
2022年は自分たちの団体名で参加をしたいという意欲を伝えてくれたので、聖学院大学Petite Archeとして独立したブースを出展しました。

エコプロ2022には2ブースで参加

聖学院大学サステイナビリティ推進センターNewsでもエコプロ2022出展のレポートをアップしています。どうぞご覧ください。


エコプロ出展に期待する効果

出展数と来場者数

エコプロ2021と2022の出展数と来場者数は以下の通りです。
エコプロ自体は2022年は実は第24回の開催で、コロナ禍の中での開催のため開催規模は最大ではありませんでした。
とはいうものの、2021年に比較すると出展数は増え、それに伴い来場者数も増加しています。
特に印象的だったのは小学生や中高生など子ども団体来場者の増加です。
数字で見てもおよそ1.5倍増となっていました。

エコプロ2021-2022出展団体数、来場者数


聖学院がエコプロに出展する意味

たくさんの小学生や中高生が来場しているということは、聖学院各校の生徒・学生募集に謀らずも良い影響を与えていると思います。

聖学院がエコプロに出展することでどんな効果が期待できるのかをあらためて考えてみました。

1.広告効果

謀らずもとは言ったものの、小中高生とのタッチポイントとなることは間違いがなく、その機会を活かさない手はありません。
聖学院各校の良い活動を正しく伝えることが、知名度、信頼度の向上につながることを期待しています。

2.ネットワークの強化

エコプロの来場者は多様です。
私たちのブースにも様々な方に立ち寄っていただきました。
大きくは、「学習目的の児童、生徒」「連携目的の企業」「営業目的の企業」「すでにお付き合いのある企業」「テーマに共鳴した個人、団体」「卒業生、卒業生の関係者」「在校生の関係者」「学校関係者」「他大学、他校の学生、生徒」などに分類できます。

聖学院のSDGsをめざした活動を伝えることで、卒業生や在校生保護者のコミットメントを向上することにつながりますし、産官学連携や学生・生徒間の連携の機会を創出することにもなります。

3.社会に向けての提言・提案

広告効果やネットワーク強化は自分たちの利益といえばそうでしょう。
それだけではSDGsウォッシュと言われてしまうかも知れませんね。

しかし、聖学院各校の学生、生徒たちは広告のためにプロジェクトなどの様々な活動をしているわけではありません。

聖学院中高と女子聖学院中高の生徒たちが連携して環境エコプロジェクトという活動を行っています。
コンポストの運用やウォーターサーバー導入によるペットボトル削減、さらには再生可能エネルギーの導入計画などをテーマにして、8つのチームが活動しています。

2022年12月に、学校内で活動状況の進捗発表会が行われましたが、こうした活動の意義を学校内に留めずに社会に向けて発信することも、同世代の他校の生徒たちを啓蒙する上で意味があると思います。

そして、社会課題解決への貢献につながるリーダーシップを、聖学院が示す必要があると考えています。
それはつまり、ベンチマークされるべき学校、ロールモデルとなる学校をめざすということです。

4.参加生徒・学生への教育効果

エコプロ出展において、一番、効果を期待するところは、関わった生徒、学生たちへの教育効果です。

エコプロ2022で中学生に説明をする聖学院大学生


ロジックモデルで示すエコプロの教育効果

聖学院のビジョンのキーメッセージである「将来の日本および国際社会に貢献する人間を育成」から最終アウトカムを「世界に貢献する人になる」としたロジックモデルを作成してみました。

ロジックモデルで示すエコプロの参加生徒・学生への教育効果:聖学院広報センター 作成


エコプロ2022に参加した学生団体
Petite Archeの振り返り

2021、2022ともに聖学院大学の学生団体Petite Archeがエコプロに参加しています。
2021は当日のブースの運営に関わっただけですが、2022は企画、準備段階から関わりました。

自分たちの活動をどのように評価しているのかを認識するために、振り返りの機会をつくりました。
そのときのフィードバックをまとめたものがこちらとなります。↓

振り返りの会での、聖学院大学Petite Archeのフィードバック


教育効果の検証

エコプロへの学生の参加が本格的にスタートしたのは、昨年2022年が初回であり、まだまだこれからやるべきことはたくさんありますし、逆に言えば伸びしろだらけといえます。
途中経過ではありますが、振り返りの意見をもとにしてロジックモデルへ当て込み、教育効果を検証してみました。

振り返りをロジックモデルに当てはめてみる

まだまだ成果は小さく、気づきや学びも多いとはいえませんが、継続して参加をしていくことで、やがて、「楽しい」だけではなく、自分たちの活動の意味や、他の出展者の活動の意味に気づくだろうと思います。

そして、お互いに共感し、共鳴し、仲間となって、大きな力を身につけて「世界に貢献する人になる」ことが実現されることを期待して、私たちは頑張っていきたいと思っています。

最後までお読みいただきありがとうございました。
聖学院の応援、どうぞよろしくお願いします。
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