諦めないで、続けたことが今につながっています|#008 田中 涼子さん
聖学院大学 人間福祉学部 卒業
みんな誰かの役に立ちたい
毎月一度、聖学院大学で煎餅やうどんを販売している団体があります。
それが第2川越いもの子作業所の方々なのですが、ここのうどんが大好きで毎月心待ちにしている職員もいるほどです。
そして聖学院大学人間福祉学科の卒業生である田中涼子さんはこの第2川越いもの子作業所で生活支援員として勤務しています。
「世界は誰かの仕事でできている」という缶コーヒーのCMがありましたが、人は働いて、誰かの役に立つことを認識して、生きていくモチベーションを得ています。
障害を持った方もそれは同じなのだと取材をさせていただいて強く思いました。
施設で働くことはたいへんなことですが、それだけよろこびも多いです。
車椅子の利用者さん、
「Hさんが編集長となってこの新聞(いもの子新聞)をつくっているんです。」
と得意気に自分のことのように語る田中さんの笑顔が印象的でした。
聖学院大学在学時は、ボランティア部会で活躍
田中さんは在学中、現在のボランティア活動支援センターの前身であるボランティア部会で活躍していました。
2年生の時に多くのメンバーが卒業してしまい存続の危機に立たされます。
しかし田中さんを含む残ったメンバーは続ける決意を固め、イベントや募集活動に工夫を重ねて盛り上げ、卒業する頃には、当初10名程しか集客力のなかったボランティア部会主催のボランティア合同説明会に100名を超える参加者を呼べるほどになっていました。
部会のメンバーも20名を超え、その中には政治経済学科や欧米文化学科所属の学生もいて多様性が生まれ好循環につながっていました。
そうした田中さん在籍当時の苦労の甲斐があり、ボランティア部会の意思を継ぐ聖学院大学ボランティア活動支援センターは2018年11月、厚生労働大臣のボランティア功労者表彰を受賞しました。(取材:2018年11月)